シャンパンとカズノコ
弊ブログをお読みの方は、私が酔っぱらいであることを重々ご承知と思いますが、そんな私にも、いくら飲んでも平気な酒と、そうでない酒が、一応あります。
そうでない=不得意な酒は、実はワインです。
もちろん適度の分量であれば、なんの問題もないのですが、度を越した時がダメです。特に刺身などの生の魚を酒肴にして、白ワインをシコタマ飲んだ時に、気持ちが悪くなります。
別に、世をあげてのワイン・ブームなのを見て、天邪鬼気分で、そう書いているわけじゃありません。原因が最近までわからず「なんでだろう」と思ってきました。
でも、最近わかりました。
先日「料飲三田会」の見学ツアーで、伊豆修善寺の志太ワイナリーに行き、醸造部長さんのレクチャーを聞いた時に、それがわかりました。それは・・・
亜硫酸塩。
亜硫酸塩は、参加防止剤イヤ酸化防止剤として、ほとんどのワインに入っておりまして、雑菌抑制の効果がありますが、この薬と、生の魚を会わせたケースで官能検査をしたところ、非常に高い率で、多くの人がマズいと答えたそうで、その因果関係が統計的に確かめられたそうなのです。
なるほど!やっぱり、そうだったんですね!
この醸造部長さんは、酸化防止剤を減らすことをワインづくりの重要な要素と位置づけて醸造をなさっておられるとかで、その話し流れの中で、酸化防止剤と生魚の話しが出てきたのです。
私は、中学校3年の正月にシャンパンとカズノコを会わせて飲んで⇒気分悪くなって以来、生魚+白ワインが不得意なのですが、今回原因がわかって有り難いことでした。
なお、酸化防止剤を完全になくすことは、簡単ではないようです。
ワインはとても変質しやすく、雑菌などが繁殖しないようにするのが難しいからです。「酸化防止剤無添加」とうたっているワインもありますが、これは出来上がったワインを日本酒のように加熱殺菌したり、細菌を除去する特殊なフィルターを通して濾過するなど、変質しないための処理を行なっているのです。
こうした処理がされたものは、ワイン本来の、新鮮な果実の風味が失われていて、要するに、おいしくありません。
では、そういう処理をせずに酸化防止剤を減らすには、醸造部長さん曰く、葡萄を畑で育てる過程で、葡萄そのものの生命力を強くする以外に方法はないそうです。雑菌などが繁殖しないようにするには、それしかないそうです。キビシいですね。
皆さん、シャンパンとカズノコには、くれぐれも、ご注意願います。
追伸
伊豆修善寺へ向かう伊豆箱根鉄道の車中、大仁駅と牧ノ郷駅の間、線路のすぐ東側に「田能久」という店を見つけました。
「田能久」と言えば、往年の映画「若大将シリーズ」の、主人公の若大将(=加山雄三さん)の実家の、すき焼き屋の屋号です。若大将こと加山さんは「すき焼き屋の若旦那」という設定でした。
伊豆に実在する「田能久」さんと「若大将シリーズ」の関係についてご存じの方は、是非ご一報下さい。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて583連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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