2011年3月9日
完全放牧牛
島根県大田市「小山地区放牧の会」から御肉が届きました。
この牛は、とても珍しい牛です。5年余に渡って、夏山冬里方式ではなく、周年(=完全)放牧された黒毛和牛です。夏山冬里方式の場合は、冬は牛舎に入れますが、この牛の場合は冬も放牧のままです。
放牧ですから、エサは草です。本来牛のエサは草ですから、当然と言えば当然ですが、他の和牛は、ほとんど穀物飼料与えています。草を食べた肉牛は、少数派です。
で、その草がどういう草かと言いますと、栗畑や梨畑、それに里山の土地に生えている草を食べて生きてきたそうです。
昨今、「限界集落」の里山が荒れてしまっている、と聞きますが、それは草の刈り取りをする手数がないからです。
でも、小山地区の場合、牛が自然に草を食べてくれるので、里山が荒れません。そうした循環型の地域づくりの中に、牛が位置づけられていて、畜産業だけが単体で存在しているわけではないのです。そこが、小山地区の素晴らしいところです。
たぶん肉としては、普通にすき焼き屋で出される肉とはかなり違うと思います。
大変珍しい牛ですので、一般にはお売りできませんが、試食会をする考えです。
レポートを、どうぞお楽しみに。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて374日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。
Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。
Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM
中止は残念でしたが、誰かは試味をなさっていることと思います。さしいりのメスの上等肉との食べ比べの
情報も発信してください。
永瀬雅子さま、住吉史彦です。中止は本当に残念でした。個人的には、味噌漬けにして、それをソテーする食べ方が一番旨かったように思います。