吟醸豚
丸の内の明治生命館の地下にある「センチュリーコート」の和食部門「二十四節季 朔」(さく)で、薄義貞料理長 のお料理をいただいてきました。
どのお料理も結構でしたが、今回初体験したのは、
「吟醸豚」のロースト。
酒粕を飼料として与えたものだとか。
食してまず、肉のやわらかさに気づいたので、
肉を酒粕に漬け込んだのかと思いましたが、さにあらず。
生前に飼料として与えたのだそうです。
後から調べましたら、畜産の飼料に酒粕を入れる試みは結構なされているようで、
東京大学大学院農学生命科学研究科によれば、その実験で、
・「豚の血中コルチゾール値を改善しました」
・「オレイン酸を多く含み、官能評価スコアが有意に上昇しました」
「血中コルチゾール値」は、人が事故・災害・トラウマを経験した時に騰がります。つまりストレスの度合いを示す値。
その「血中コルチゾール値」が下がったということは、酒粕を食べた豚が気持ち良い状態だったということですが、
これは、当たり前と言えば、当たり前かも。酒粕にもアルコールが結構入ってますからね。
その次の「オレイン酸」は脂の一種で、融点が低い、つまり融け易い脂が多いことを示しています。
自分の体感では肉がやわらかいという印象で、脂質の違いはさほど感じませんでしたが、筋肉繊維の間の脂が融けて、やわらかく感じたのかもしれません。(だとすると、すき焼きに霜降り肉を使うのと同じ理屈ですね)
豚の脂は元々牛より融点が低いので、脂質の違いをハッキリ感じにくかったのかもしれません。
御馳走様でした。美味しゅうございました。
追伸、すき焼き「ちんや」再開のおしらせです。
3月18日に、浅草花川戸「金泉ビル」(台東区花川戸2丁目16-1)で再開させていただきます。
すき焼き店のほか、精肉売店も併設致します。
「株式会社 WDI」さんとの御縁により、私の当初の見込みより早めに再開できることとなり、嬉しく思っております。
新店舗には旧店舗のスタッフも、私も従事致しますし、旧店舗の調度品を持ち込みますので、味や雰囲気を保てるものと考えております。
今後詳細が決まり次第順次こちらのサイトにて公開してまいります。ご期待いただけましたら幸いです。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.333本目の投稿でした。
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