2021年12月6日
三百年祭
最近の大河ドラマで、「東京開市三百年祭」を渋沢栄一はじめ旧幕臣が中心になって祝った場面が放送されていました。
「東京開市三百年」とは、徳川家康が天正18年(1590年)に江戸に入ることになってから300年目が1890年だったというわけです。
しかし当時、明治政府に媚び憚って前政府の創業者・家康をうとんじる風があり、それで「江戸開府」ではなく「東京開市」になってしまったようです。
これについて福澤諭吉は「政権の新陳交代は政事の常」「徳川二百七十年の善政があったからこそ、明治新政わずか二十余年で国会開設が可能になった」と大いに批判しますが、名前は変えられなかったようです。
それはさておき、その式典のメイン会場は上野公園不忍池畔の競馬場でした。競馬場の様子は「ちんや」が収蔵する錦絵で見ることができます。
上野での三百年祭は「朝野新聞」によれば「非常の群集」で賑わったと伝えられています。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.300本目の投稿でした。
Filed under: 憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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