2021年10月3日
故人の評伝
最近、亡くなった方の評伝で、実は故人はすき焼きが好きだった、肉が好きだったと知ることが多いように思います。
直近では、「ゴルゴ13」のさいとう・たかをさん。先月84歳で亡くなられました。
さいとうさんは関西出身です。1936年に和歌山県に生まれ、大阪府堺市で育ち、終戦は9歳の時です。
食べ盛りの頃が物の無い時代ですから、だいぶひもじい思いをしたそうです。
初めて牛肉を食べたのは、中学校に入った頃で、それは、
「すき焼きです。世の中にこんなおいしいものがあるのかと思いました」
ようやくその頃に焼け跡から復興してきたのでしょう。
その後、さいとうさんは漫画家を志して東京に移りますが、当時は東西で肉の事情がかなり違ったようです。
「21歳で上京して、困った。関東では関西ほど牛肉を食べる習慣が根付いていなかった。流通している牛肉は値段の割に質が悪く、関西とは比べるべくもなかった。やむをえず豚肉ですき焼きを作ったが、まったく気に入らなかったという」
この世代の方々は、肉に対する想いが一番熱い方々かもしれません。
さいとうさんは70歳代まで毎朝肉を食べたとか。
さいとうさんは亡くなってしまいましたが、まだお元気な方々には、存分に肉を召し上がっていただきたいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.236本目の投稿でした。
Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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