35歳の少女
テレビドラマ『35歳の少女』で主役の35歳の少女・望美を演じている、柴咲コウさんの演技が素晴らしいと評判のようです。
望美は10歳の時に自転車事故が原因で昏睡状態となり、25年後に目覚めてドラマが始まります。私は女優さんの演技の良し悪しは分かりませんが、望美が自転車に乗った理由が、すき焼きに入れる豆腐を買いに行くためであった点が気になります。
望美の母・多恵(鈴木保奈美さん)は、すき焼きをするというのに豆腐を買い忘れました。ところが妹の愛美(橋本愛さん)が「お豆腐食べた~い」と駄々をこねたので、望美は買い出しに走り、乗った自転車のブレーキが壊れていたので、事故→昏睡となったわけです。
さてさて、すき焼きに豆腐はゼッタイに必要なアイテムか、
そして、家族の一人が「ゼッタイに要る」と思っているのに、それを母が忘れるものか。
歴史的には、豆腐は、すき焼きのチャーターメンバーではありません。
初期の牛鍋は肉とネギだけでしたが、牛鍋が多様化・高級化する中で入ってきました。
ネギ・白滝・キノコ類は繊維質、春菊は繊維質+彩と必須アイテムですが、豆腐については、肉の旨味を吸わせる目的ですね。卵には当時「ゴージャス感」がありましたが、豆腐にはありませんでした。
要するに、豆腐は、なんとなく、すき焼きに参加しているのです。だから多恵が忘れるというのは自然な感じがあります。
このストーリーを描いた脚本家の遊川和彦さんは著名な方だそうですが、すき焼きの変遷を把握した上で、こういう本を描かれたのであれば、見事な仕事ぶりです。
一方、愛美は「お豆腐食べた~い」と言い張りました。
何故だろう、そこが私は気になります。
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弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.896本目の投稿でした。引き続きご愛読を。3.900日まで後4日です。
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