しゃくなげ和牛
大震災から9年、ウイルスの影響で震災関連の式典やイベントが縮小されているそうですが、「ちんや」では、この3月福島県の牛をご紹介します。これから有名になる牛のブランドです。
「しゃくなげ和牛」と言います。
弊ブログ読者の皆様は私が特定のブランド牛を推すことがないことをご存じかと思いますが、今回は例外的に「しゃくなげ和牛」を推させていただきます。
「しゃくなげ和牛」は福島県広野町の渡辺文次郎さんが中心になって作っているブランドで、「良質の霜降り」「風味豊かな肉」をテーマに生産されています。
メス牛がほとんど。大きすぎる牛さんは飼わず体格はほどほど。月齢はしっかり30ヵ月前後まで飼います。日本酒を醸造する時に出る酒米の糠をエサとして与えて、肉の中の不飽和脂肪酸(=やわらかい脂)を増やすなど、エサの工夫にも取り組んでおられます。
日頃私が特定のブランドを推さないのは、肥育に関するデータに接することができないことが多いからですが、今回ご縁があって渡辺さんから大変詳しいデータを、たくさん開示していただけました。畜産大学の研究室に出すようなデータを私に見せて下さいました。
その結果私の肉の好みにかなり合致することが判明。今回採用させていただくことを決めた次第です。
データでなくて、小ぎれいは写真を配したパンフレットとかを見せられていたら、逆に心惹かれなかったと思います。
大震災から9年。福島県産の牛肉の相場価格は依然として他県産より10%ほど低めですが、逆に申せば「しゃくなげ」のような一級品を、「ちんや」の普通の価格で食べられるということでもあります。
もっと有名で、もっと高いブランドも、世の中には多数ありますが、「しゃくなげ」の方がよほど旨いというのが、私の感覚です。これからこちらもきっと有名になると思いますが、今はそれほど知られていないので、「お買い得」ですね。
3月15日より「ちんや」お座敷で発売。
雑誌「東京カレンダー」も応援して下さるとかで、21日に発売される号に記事が載るようです。ありがたいです。
なお放射線の検査は、福島県の牛の全頭について実施されていますが、過去5年間検出されたことは一度もありません。
よろしくお願い申し上げます。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.665本目の投稿でした。引き続きご愛読を。
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