センター試験の夜に

読んでいて「すき焼き思い出ストーリー」だなあ、と思いました。
人気急上昇中の若手落語家・立川吉笑さんのインタビューの中の一件です。
「ちんや」では、すき焼きにまつわる思い出話しをお客様に投稿していただき、ネットで公開しておりまして2015年にはそれを纏めた本も出しましたが、吉笑さんの一件も「すき焼き思い出ストーリー」だなあ、と私は思いました。
さて、吉笑さんの思い出のすき焼きは、
「センター試験の1日目を終えた夜に」「数学の出来が壊滅的だった僕を慰めるための外食だった」そうです。
「シメのご飯が出てくるのがやけに遅く、糸こんにゃくの切れ端でご飯を食べなきゃいけなくなった。白ご飯をかきこむ父親の姿がよみがえってなんだか悲しくなった」
「自分も白ご飯をほおばりながら「頑張って親孝行しよう」と考えたことまで思い出した。」
「気づいたら今、とても悲しい気持ちになっている。記憶の力ってすごい。」
人を慰める為のすき焼きというのは、これまでの「すき焼き思い出ストーリー」に登場しなかった、新しいパターンですが、ご家族の気持ちは良く分かりますね。
舌の記憶力って本当にすごいと私も思います。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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