ちょい食べ、その後
良かったです。今月も安堵しました。
私が安堵しましたのは、「ちょい食べレストラン」の売上が、9月に続いて今月も前年同月を上回ったからです。
昨年の秋は「適サシ肉宣言」の余韻が未だあった時期ですが、その前年を、まだ22日なのに上まわったのですから大健闘と言えます。
当ビル地下の「ちんや亭」を「ちょい食べ化」したのは、8月4日のことでした。その時お客様に喜んでいただけるとの確信は勿論ありましたが、数字の面では「賭け」でした。
「ちょい食べ化」によって、全ての肉メニューに「ちょい食べサイズ」をつくりましたが、これは多数の安いメニューが突然登場したことを意味します。
また「ちょい食べ化」と同時に、ごはん・みそわんを本体価格から分離して、別途ご注文いただくようにしましたから、その分さらに値段は安くなります。
例えば、以前のハンバーグ定食は1.450円でしたが、それを召し上がっていた人が、
ハンバーグのサイズは「ちょい食べサイズ」でOK!ごはんもみそわんも要らない!とお考えになれば、新しく導入したハンバーグの「ちょい食べサイズ」の値段は800円ですから、客単価は、
(1450-800)/1450=44.8%も下落します。恐ろしい下落率ですね。
この変革を推進するのは、賭けでした。
しかし、おかげ様にて実際にはそういう下落は起こりませんでした。
私の企図通りに2点の「ちょい食べサイズ」を同時に食べ比べして下さった方がおいででしたし、
またステーキなど元々高額なメニューの「ちょい食べサイズ」を食べて下さった方もおいでした。
お彼岸の「入り」の日には、墓参帰りらしき、ベテランのご夫婦が見えて、サーロイン・ステーキの「ちょい食べサイズ」とレギュラーサイズを1つずつ注文して、それを二人で分けて召し上がっておられました。(1+0.5)/2=「0.75ちょい食べサイズ」ですね。そういう嬉しいご利用もあって単価は下落しませんでした。
9月の「ちょい食べ利用率」は47.1%でしたが、今月は50.0%に達しています。かなりの手ごたえです。
そして、何より私が嬉しく思いますのは、売上高ではなく、お客様の満足度が上がったという点です。調査したわけではありませんが、確実に上がったと思っています。
「ちょい食べ化」以前、お客様は自分が食べたい分量より多くの肉を食べ、内心要らないと思うごはん・みそわんも食べておられましたが、今はそういうことがありません。
お客様だけでなく社内的にはフードロスが減らせるのですから、双方がハッピーです。フードロスになる食べ物をつくるために働いていた労働時間も削減できますから、さらにハッピーです。
良かったです。安堵しました。
今後ますます「ちょい食べ」に邁進してまいります。ご支援賜りたく、お願い申し上げます。
なお「ちょい食べ」という言葉を、弊社の商標にするべく、ただ今特許庁に出願中です。指定役務は「肉料理の提供」(第43類)のみ。出願代理人はNAV国際特許商標事務所(所長弁理士:橘祐史氏)。登録までには半年程度を要するものと見込んでおります。
追伸
東京商工会議所が主催する、第16回「勇気ある経営大賞」において、株式会社ちんやが「奨励賞」を受賞させていただきました。
受賞理由は、
「格付や等級ではなくすき焼きにあった肉の提供に向けた挑戦(適サシ宣言)」でした。
権威ある賞を弊社が受賞できましたのは、ひとえに皆様のご愛顧の賜物とあつく御礼申し上げます。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.160日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。
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