フードロスと顧客満足

私は長らく、フードロス削減と顧客満足は両立しないと思ってきました。
例えば「ちんや」の肉の小売り部門は、見込み生産(見込みカット)で、商品を用意しています。
お客様が見えた時、すぐ売れるからです。
すぐ売れる=顧客満足と考えてきたので、そうしているわけですが、その見込みがどうしても外れます。
おそらくは見込みを止めない限り、ロス削減にはならないのですが、お客様の利便性を考えると見込みカットを止められませんでした。
しかし!
本当にそうだったのでしょうか?
お客様の満足・喜びはスピードに拠るものだったのでしょうか?
良く考えれば、商いはサッカーじゃないです(笑い)商人がスピードを競って、どうするの?
思いまするに、最初からお客様が時間を創って→お越しになっているのなら、数秒程度の時間は全く問題にならないと思われます。
肉のことを学びたくて「ちんや」へお越しになった人なら、時間が長いほど楽しいはず。
そういう方に急いで応対し、数秒で用事を済ませては、逆に満足度を下げていたかもしれないのです。
長い時間楽しんでいたい、そういう結構なサービスを考えれば利便性なんか、どうでも良くなるのでは?
「利便性の迷信」を抜け出て、違う満足を想定すれば、見える世界が変わって来るかもしれません。

追伸、夏季の「ちんや」の、臨時営業のご案内です。下記の日は火曜ですが、営業いたします。どうぞご利用下さいませ。
8月14日(火曜、お盆)

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.059日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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