「適サシ肉」宣言!

「ちんや」では、本日より肉の内容、表記の仕方、提供方法を変更させていただきます。価格も改定させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

 

<表記の仕方>

(従来)「霜降肉」と表記→(今後)「適サシ肉」と表記

<内容>

「適サシ肉」とは言うまでもなく、適度な霜降肉のことで、サシの入り方が過剰でないことを意味する、私の造語(商標出願中)です。具体的には、

*脂肪の量が4等級(5等級は今後不使用)

*脂肪の融け方が良い、つまり脂肪の融点が低い=充分な月齢(30か月)まで肥育した和牛のメス牛の脂。

*「小ザシ」=サシの入り方が細かい。加熱すると、サシと赤身の境界線から「和牛香」が発生しますので、「小ザシ」が良い香りの出る肉です。

これにより、赤身の旨味と脂の甘味がバランスして、胃モタレせず、そして香りも良いすき焼きを実現できます。

(「適サシ肉」宣言をした背景)

・近年一部の生産者や地方自治体が過度の霜降り肉を生産・宣伝してきた結果、味が落ち、消費者の間に「霜降り離れ」現象が起きてしまいました(特に年配の方)。

その詳しい経緯は、明日の弊ブログでお話ししますので、是非お読みいただきたいですが、適度のサシが入っている肉=昭和50年頃に「霜降り」と言っていた肉が、やはり美味しいです。私達はそこに回帰し、その肉を「適サシ肉」と呼ぶことに致します。

できれば商標も獲りたいなと思っております。

 

なお、牛の選定に当たっては、有名産地の出身であるかどうかはまったく考慮致しません。牛一頭本位で検討します。

 

<提供方法の変更>

・タマゴは2個付いていますが、2個目のタマゴを「変わりタマゴ」に出来るように致します。

「カレーオイル入り」または「ヨーグルト入り」または普通のタマゴ

味の幅を拡げて、甘・辛・旨・苦・酸の五味を全部揃えることで、飽きずにすき焼きを食べられます。

 

(カレーオイル入り卵)

・カレー粉と若干のスパイスをオイルに入れて溶き、それを生卵に加えます。 

・すき焼きに足りない「苦味」を補い、アクセントを付けます。

・カレー風味のすき焼きは映画監督の小津安二郎(おづ やすじろう、1903-1963年)が好んで食べました。小津が愛した旅館「茅ヶ崎館」さんで今でも食べることが出来ます。

・ただし小津方式は、カレー粉をそのまま、鍋の中の具材に振りかけるところが、「ちんや」方式と違います。オイルに溶かす「ちんや」方式は吉田裕一調理長が平成26年に発案しました。

・豆腐とシラタキに良く合います。(キンピラに七味をかけると美味しいのと同じ原理です)

・金彩の器に入れてお出しします。

・風水によれば、カレーのウコン色は、運気・パワーが上昇します。目出度い会合、あるいはご商談にピッタリです。(会社の新年会、創業記念日、ご接待)

・使い残したら、ごはんにかけて食べると美味しいです。

 

(ヨーグルト入り卵)

・ヨーグルトを生卵に加えます。

・すき焼きに足りない「酸味」を補い、味を中和させます。(「味の抑制効果」と言います。)

・甘辛味と酸味とがバランスして、信じられないくらいサッパリ、マイルドに感じます。(酢の物に醤油を加えると美味しいのと同じ原理です。)

・どの具材もサッパリと食べられます。

・日本料理店「バサラ」さんが開発した「トマトすき焼き」にヒントを得て、「ちんや」六代目住吉史彦が平成27年に発案しました。

・ただし「バサラ」方式では、トマトを鍋の中に入れて、全てを酸っぱくするのに対し、「ちんや」方式では、玉丼の中だけを酸っぱくします。

・酸っぱいヨーグルトが苦手な方でも「抑制効果」で中和することで美味しく食べられる。ヨーグルトの新しい使い方でもあります。

・柿釉(かきゆう、朱色)の器で提供します。ヨーグルトの白色がよく映えます。

・理屈はさて置いても「牛つながり」だから、肉と良く合いますよ。

 

どうぞ、御期待下さい!

追伸①

CSフジテレビONEの

『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、1/18(水) 8:30~9:00

1/21(土) 9:00~9:30    です。

追伸②

今年も「ミシュランガイド東京2017」に載せていただきました。 3年連続掲載です。ありがとうございます。

追伸③

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.514日連続更新を達成しました。

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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1件のコメント »
  1. 申し訳ありません。「ちんや」さんには行ったことも無いですが(行ける収入もない)「適サシ宣言」今ラジオで聞いて、名のある方がやっと言い出してくれた!かと…テレビなどで見るA5?っていうんですか?あれは脂の塊では無いのかと思ってました。僕ら貧乏人が言うと「食べれないだけ」と言われるんですよね。モヤモヤがスッとしました。 (穴あき より)

    Comment by F.Sumiyoshi — 2017年2月9日 5:57 PM
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