浅草=ミルフィーユ論
東京工科大学・東海大学講師の角田知義さんが拙著「浅草はなぜ日本一の繁華街なのか」の件を、FBにUPして下さいました。だいぶ褒めて下さり、誠に光栄・誠に恐縮でした。引用しますと、
ご縁のある浅草のすき焼き「ちんや」6代目の住吉史彦さんの著書「浅草はなぜ日本一の繁華街なのか」感動しつつ読み終えました。今年の春に出版されたのですが、夏も半ばになって読み終わりました・・・(^ ^;)ゞ
読むのが遅いのは、この本のせいではありません。
この本を読んで、つくづく「浅草の街」ってそこに住む人たちの努力の形跡がミルフィーユのように積層されて、それぞれの層が活かされて出来上がっているものなんだと思いました。
ミルフィーユの一番上面は、最近の国際的な観光地、上から見ていると派手な景色しか見えていないけれど、一番底は江戸時代、17世紀にまで遡れる層があります。
そのミルフィールの層を一枚ずつ剥がしながら、九人の対談相手とともに浅草の見えない部分も含めた魅力を書いたのがこの本です。稀代の財宝探検家(トレジャーハンター)である住吉史彦さんによって見出された浅草に埋蔵されたお宝の数々がこの本で明らかになって行きます。
この本の「まえがき」にも書いていありますが、「浅草界隈のバーの案内本」としても「浅草の老舗の案内本」としても「商人論」としても「人生論」の本としても読める、正しく浅草がミルフィーユの様な積み重ねの美味しさを醸し出せる土地柄だということを表しているのだと思います。
この本の中で弁天山美家古寿司五代目の内田さんが先代さんのことを「メートル法以前の尺貫法の尺度で生きていたようなところがあって、世間の人とは若干ずれてはいましたけど。父は絶対に間違っていなかったと思いますね。」という下があります。見場は少し変わっても、変えてはいけない基本を思い出させてくれます。(引用終わり)
・・・浅草=ミルフィーユ論はかなり面白かったです。
コメント欄には、
「まち」は一世代や二世代では重厚さが出ません。「浅草」は東京ですが、やはり「江戸」から受け継がれた「まち」でしょう。
と書いた人もいて、たしかに「まち」が世代を重ねる→重厚さ(=ミルフィーユ)というのは当事者としても肯けます。
誠に在り難うございました。
追伸
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.368連続更新を達成しました。
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