三度目の正直
上野の、ル・コルビュジエの西洋美術館が「世界遺産」登録へ向けて大きく前進したようです。7月には正式登録されるとか。
誠にお芽出とうございます。
登録勧告は過去2回見送られていて、今回が「三度目の正直」ですので、登録推進に関わった皆さんの喜びは大きいと思います。
が、このニュースを視て、
?西洋美術館って台東区立だっけ?と不思議に思った人はいませんか。
大喜びでインタビューに応じているのは、台東区役所や上野観光連盟の人たちばかりですが、西洋美術館は国立ですから、区や観連は、言わば「押しかけ応援団」なのです。
一方、西美さん御本人は「・・・」。
「世界遺産」を観光誘致に結び付けたがる傾向のことを、これまで私は批判してきましたが、そんな私が見ても、今の西美さんのクールな雰囲気は気になってしまいます。
西美さんが何を嫌がっているのか、私は勿論存じません。
西洋美術館には美術館としての使い勝手を良くするため、一部改修された部分があるそうですが、それについてイコモスは「コルビュジエの作品であることを際立たせるため」復元しろと言って来たようです。この調子ですから、いったん登録されたら改修工事がしにくくなることが予想されます。それがイヤなんでしょうか。
それとも、商店街が美術館を客引きのネタにしようとするのが疎ましいのか。私は勿論存じません。
そんな西美さんの内心を知ってか知らずか、イコモスは、
「特に国立西洋美術館については、世界遺産登録を強く支持するなど、地元コミュニティの積極的な参画が認められる。」と評価して来たそうです。これには地元は大喜び。
イコモスって、実はわーわー盛り上がるのが好きな組織なんですかねえ?
ともあれ、登録勧告、誠にお芽出とうございました。
追伸、
拙著が発売になりました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
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