おいしい夏休みー親子体験食味学習会②
8/21に、「ちんや」で「おいしい夏休みー親子体験食味学習会」を開催しました。
昨年に続いて2回目の、食育企画ですが、29人の親子にご参加いただき、また地元のヒノデ新聞さんの取材も入って、盛況でした。
まず最初に「強い体づくりと食事」について、シュートボクサーでSカップ2006世界チャンピオンの緒形健一さんにお話しいただきました。
続いて私が「すき焼きを、何でみんなが食べるようになったか、いつから食べているか」を、お子様向けにお話ししました。その後で、すき焼きを食べていただきました。
私の話しをこのブログでも公開しようと思います。長いので、3回(=3日間)に分けて公開しています。今日は、その第二回です。緒形健一さんのお話しも録音してありますので、後日公開します。
<以下、講演台本>
それで、なんで西洋の人は体が大きいんだろう、不思議だな、って思って調べてみたら、牛肉を食べているからだ、っていうことがわかったんです。緒形先生も言ってますけど、お肉を食べないと、人間の体が成長しませんね。そういうわけで、明治時代に法律が変わって、日本人も牛肉を食べていいですよ、っていうことになりました。
そうすると、お坊さん達と仲良くできなくなりますけど、日本が征服されると、そっちの方が困りますから、しょうがなかったんですね。
さて、そういうわけで、牛肉を食べていいですよ、っていうことになったわけですが、ここで日本人が困ったのは、お肉をどういう味つけで食べるか、ということです。今までお肉を食べてなかったので、食べ方を発明しないといけなかったんです。
この時はちょっと困ったんですけど、うまいことに、この時代の人で、すごく発明の上手な人がいて、牛肉のおいしい食べ方、それも日本人がスゴクおいしい!って感じる食べ方を発明したんですね。誰が発明したか、というのは、実はよくわからないんですが、それがすごく良いやり方でした。
さて、ここで次のクイズですが、明治時代に発明された、お肉のおいしい食べ方っていうのは、次の内のどれでしょう? ステーキですか、しゃぶしゃぶですか、すき焼きですか?
はい、その食べ方がすき焼きなんです。どういう風に作るかって言うと、お肉と、醤油と砂糖を一緒にして、火にかけるっていうやり方です。そうするととてもおいしい料理になります。例えば、親子丼を好きな人はいますか!はい、親子丼も、鶏という動物の肉と味付けは醤油と砂糖ですね。だから、この味付けとすき焼はだいたい同じ食べ方です。
江戸時代に、牛肉は食べちゃダメ、っていうことになっていたんですが、鶏肉は食べても良かったんですね。だから日本人は鶏肉のおいしい食べ方を知っていて、その食べ方を大好きだったんですね。だから、明治時代になって、牛肉を食べてよい、どんどん食べましょう、っていうことになった時に、日本人は、日本人が昔から好きだった料理の仕方を応用して、牛肉を食べるようになったわけです。
食べ物以外のことでも、日本人は江戸時代から勉強家で、いろんな基礎の勉強ができていましたから、明治時代になって、西洋の人から新しく、知らなかったことを教えてもらった時に、それと組み合わせることができたんですね。つまり、応用問題もできたんです。スゴいでしょう?これが日本人の偉いところです。
ステーキは西洋人と同じ食べ方ですが、最初日本人はあまり好きでなくて、すき焼きの方が好きだったようです。しゃぶしゃぶは、ずっと後になって始まった食べ方です。その前に日本人は、昔からやっていた、料理方法の応用問題で、すき焼っていう食べ方を発明したんですね。ここが、今日のポイントですから、覚えて帰りましょう。
日本人は、明治時代になって、昔から知っていたことや知っていたことやり方と、新しく西洋人から習ったこととを結びつけました。これがスゴクうまくいったんです。いろいろな分野でそういうことがありましたが、一つの見本がすき焼き、っていう料理の発明でした。覚えましたか、ここが日本人の偉かったところです。
(小さいお子さんの集中力は、この辺りが限度でしょう。だから、8/21の私の授業はこれで終わりにしました。でも、もう少しお話ししたいことがあって原稿を作りましたので、このブログでは、その、当日はお話ししなかった部分も続けてUPします。明日は、その原稿です。まだ続きますが、今日はここまで。)
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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*「夏休み親子体験食味学習会」は国際観光日本レストラン協会の主催です。「ちんや」だけでなく、他の加盟店でも「親子体験」が開催されます。「ちんや」の回(8/21)は終了しましたが、まだ他の御店には空きがございます。お申し込みは、こちらへどうぞ。
*シュートボクシング協会については、こちらです。
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