やり手
最近浅草に店を出すと、「やり手の社長」と評価されるらしいです。
目ざとく、人の集まっている所に出店する機動性が「やり手」と言われるのでしょう。
そうと私が気づいたのは、とある展覧会のパーテイーで旧知の人が近づいて来て、
住吉さん、住吉さん、知り合いに素晴らしい社長がいましてね、最近浅草に店を出したから今度是非ご紹介したいです!
と言って来たからです。
正直申して友達に不自由はしていないので、始めはぼんやりと聞いていましたが、あまりに
素晴らしい社長なんです!
素晴らしい方なんです!
と連呼するので、どんな店か聞いてみますと・・・
知ってました、その御店。たしかに浅草に在りまして、ご繁盛のようです。
でも、「なんちゃって」なんですよね。
その御店は伝統工芸方面の御店なんですが、商品のマテリアルは勿論のこと、デザインも「なんちゃって」です。「なんちゃって」を通り越して、ふざけているようにすら見えます。
そういう御店が繁盛しているのを見たら、旧来の製法で頑張っている人が嘆くこと間違いないです。
しかしです、伝統工芸がふざけていけないことは勿論なく、むしろ楽しい方が良いです。
いくら拘りがあっても拘り過ぎて、上から目線になってはいけません。
「ちんや」だって、狆を止めて料理屋に成った時は、「なんちゃって」だったに違いありません。浅草は「なんちゃって」を全否定してはいけないと思います。
でもなあ、御店の前を通りかかると、とにかくヘンなので気になります。
「ご紹介」どうしようかなあ。
追伸、
すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。
すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。
ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。
どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。
投稿〆切は9月末日です。
既にご応募いただいた、50本のストーリーはこちらです。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.999日連続更新を達成しました。
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