食のブランド化
食のブランド化が花盛りですね。
日本の食を世界へ輸出するぞ!とか言い始めてから、さらに花盛りに成りました。
もちろん、ええ、反対じゃあないですよ、私も。品質の高いものに、それ相応の値がつくことは賛成です。
しかし「???」っていう感じのブランドを見かけるのも事実です。
元々、食をブランド化するのは簡単ではないです。
食のブランドは、たいてい「浅草牛」とか「銀座牛」とか地名を付けますが、その地域で生産する方々全員が、統一的な品質の物を出すとは限りません。
やはりたいてい団体を結成して仕様をそろえようとしたりしますが、統制力が無い場合もあります。
ところが、だいたい、ブランドと申す物は、
世間様への品質保証 あるいは
お客様への御約束
であったはずです。
品質保証が難しいのに、ブランド化しようとするのは、そもそもブランドというものについて、別のお考えを持っておられるからですね。
おそらくブランドと言えば、彼らは保証でも約束でもなく、
儲けの源泉 あるいは
値を吊り上げる方便
と考えておられるのでしょう。
だからブランドの合併もOKです。
行政に倣って、昨今は農協さんも合併をしますが、その際にブランドも合併してしまうのです。
強力なブランドを持つ農協さんが、周りの弱小農協さんのブランドを吸収して、そっちの地域の産物も同じブランドの名の下に売るわけです。
???
周りの地域のも同じ名前で売るのか、元の地域だけですらバラバラだったのに って?!
そうなんですよ!
むしろ、そういうことをしたいが為に合併するんですよ。
???
たしかに流通業者は言うかもしれません、
毎週ある程度の量を出荷してくれないと、ブランドに成らないぞ!って。
でも、それは彼らの都合なのであって、お客様の都合ではありません。やっぱり合併なんてしない方が良いのです。
元の地域の人達が反対するのは当然です。なのに県庁が仕切ってそれを黙らせたりします。
世界は、この「ブランド」を買ってくれるんでしょうか。
追伸
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本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.631日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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