枠組がとれました! 浅草寺の平成本堂大営繕
お暑うございます。梅雨が明けたそうです。
「ちんや」では、「津軽びいどろ」の冷酒グラスを、緑色から、夏空に合わせて、青のグラスに変えました。少しでも涼感を感じつつ、冷酒をお飲みいただければ、と思います。
さて、「すきや連」の仕事ばかりしている内に、浅草寺=観音様の工事が少しずつ進んでいたようです。
浅草寺の大工事壁を撤去している、巨大クレーンのことは、このブログの7/2号に書きました。
大工事壁というのは、今回の大営繕の間、ご参詣の皆様の安全を確保し、また建築上の必要性を満たすために、設置されていたもので、本堂周囲を完全に覆うくらい、巨大なものでした。
その工事壁の枠組みを、クレーンがどんどん外していき、気が付いたら、昨日の時点で、枠組は完全になくなっていました。当然、ご本堂の屋根が完全に露出している状態です。
ご本堂側面の、高さの低い部分だけが残っています。
真新しく葺きかえられた、ご本堂の新しい屋根が、梅雨明けの、夏の日差しを反射して、まぶしく輝いています。
さても有り難い感じの御姿で、夏の到来を知らせて下さっています。
ご本堂がまぶしく見えるのは、夏の日差しだけが理由ではありません。今回の葺き替えで、土瓦がチタン瓦に替わったからです。
従来の土瓦は、どうしても重量がありました。そういう重いものを、建物の上にたくさん積んでいると、耐震性という観点で不都合で、それで今回、葺き替えが実施されたわけです。
チタンの軽さは、ゴルファーならご存じでしょう。瓦1枚の重さは、約100〜150グラムだそうで、屋根全体で従来の約930トンから約180トンに大幅な軽量化→耐震性の向上に成功したそうです。
その軽さは良いとして、問題は風合です。聞けば、土瓦のくすんだ風合いを再現するため、瓦の表面には特殊な加工が施されたそうで、また3種の焼具合のチタン瓦を、不規則に並べたそうですが、やはり、夏の日差しの下では、まぶしく見えます。
おっと、観音様、まぶしく有り難く見える理由をバラして申し訳ございません。
なむかんぜおんぼさつ。
あんまり暑いと、すき焼きの売れ行きが芳しくなくなりますので、お手柔らかにお願い申し上げます。なむなむ、なむなむ。
なおチタン瓦の枚数は約9万枚で、国内のチタン瓦屋根としては最大規模と聞きました。
なおまた、ご本堂正面の巨大な龍は、まだ鎮座されております。
ご参詣は、お早めに。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
*「津軽びいどろ」については、このブログの5/13号をご覧下さい。
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