パスタの作法

イタリアンはお好きですか?

私も好きですが、パスタが苦手です。

「苦手」と申しましても、味が苦手なのではなくて、食べる作法が苦手です。

パスタを食べる作法は、

「数本をフォークですくいとって、くるくると巻く」

とされていますが、この作業をやる時に、ソースが跳ねませんか。

絶対に跳ねますよね。そう、跳ねますよ、必ず。

だって、液体が付着している物をくるくると回転させるんですから、遠心力が働くじゃあないですか。跳ねますよ、必ず。

このせいで何本のネクタイが被災したことか。続いて、

「右手にフォーク、左手にスプーンを持ち、スプーンで受けながら口に運びます。」

とありますが、左右の手を同時に持ち上げますと、私はどうしても反射的に自分の首の方から、それを受け取りに行ってしまいます。

ロクロっ首みたいで、格好悪いです。

日本蕎麦みたいに、左手で蕎麦猪口を口の近くまで持ち上げてしまえば、そういうことにはならないのですが、パスタのマナー通りに左右の手を同時に持ち上げますと、私はどうしても、自分の首の方から受け取りに行ってしまいます。

ああ、格好悪い。

パスタを巻き取る作業だって、パスタの皿を左手で持ちあげてから行えば、目の近くでソースの付着具合を良く確認しながら作業できますから、手元が狂うことが少なくなり、その分ネクタイへの被害が小さくて済むと思うんですよ・・・

・・・と、いくら私の都合を主張しても、マナーは勿論マナーですから、まわりに私の動作を不快に感じる人がいたら、それはNGです。

かく申す私も、このようなことをローマやミラノではしようとは思いません。

でも浅草のイタリアンではどうでしょう。

見回したところ、イタリア人はいません。日本人だけです。

店から支給されたナプキンは首に縛れないので、うっかり雑にパスタを巻けば、またネクタイが被災します。

よし、

皿を持ち上げて、

目から近い所で慎重に巻いて、

それ吸引だ。

ずずず~っ(は、流石に止めておきますか。浅草でも。)

追伸

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詳しくは、こちらです。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.615日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

Filed under: ぼやき部屋,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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