地ソース
ソースの話しを聞きました。
ソースには日頃あまり御縁がない私ですが、その講演の会場が「ちんや」の真裏の、もんじゃ焼き屋「おすぎ」さんで、「遠州焼き」が食べられると聞き、参加しました。
「遠州焼き」とは、静岡県の山間部の窯元で生産されている、釉薬を使わない焼き締め陶器のこと、では勿論なく、浜松市で食べられている、お好み焼きの一種です。
お好み焼きに沢庵漬け、紅ショウガ、ネギを入れるのが特徴です。
なぜ沢庵が入るかと申しますと、浜松市で「三方原大根」の生産が盛んだからです。キャベツがそれほど普及していなかった頃、浜松の人々には大根の方が一般的だったようで、
話しをして下さった「トリイソース」三代目の鳥居大資さんの御先祖も大根を作っていたそうです。
さてさて、「トリイソース」さんは、原料の野菜も、香辛料も、砂糖も厳選されていて、また食育を通じた地域貢献にもご熱心で素晴らしいのですが、その詳しい説明は公式サイトに譲るとしまして、私が興味を持ちましたのは、木樽です。
トリイさんはソースの熟成を、創業時から使い続ける木の桶で行っているのです。
90年使い続けている桶なので、そこにはこれまで幾度と無く作られたソースの味が加わっていて、それでまろやかな味わい深いソースが出来上がる、という次第です。
「当社のソースの味は、当社だから出せる味だと自負しています。」と言い切れる根拠が、これです。
ふむふむ。
トリイさんは、この味わいを化学的にも立証しようと企てて、それは今のところ上手くは行っていないようですが、しかしソースを飲んでみれば分かります。
え? ソースを飲むのか って?!
ええ、そうですよ。飲めます。ムセません。ぐいぐい飲めます。これを酒肴にして酒が飲めます。
実に結構なソースでした。
追伸①
「ちんや」は誠に勝手ながら7/28(月)から7/31(木)まで夏季休業をさせていただきます。ご諒承下さいませ。店は休みますが、弊ブログは「予約投稿」により、休まず更新してまいります。
追伸②
8/23に、食育企画『親子体験食味学習会』を開催します。まずすき焼きの歴史を学習、その後肉のカット体験。その次には本格的にすき焼き。チャンとした参加証も貰えますから、自由研究にピッタリ。是非親子でご参加を!
詳しくは、こちらです。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.613日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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