エンゲル係数
エンゲル係数が高い家庭や高い国は、残念な家庭・残念な国と言われがちです。
自虐的に、
我が家のエンゲル係数はスペイン並みだよ!
とか言う人がいますね。
スペイン人に失礼な話しですが、事実ですから仕方ないところです。
何故って、OECD諸国のエンゲル係数を高い方から並べますと、
スペイン→エストニア→ギリシャでして、なんか経済危機をやった国ばっかりです。
ちなみに日本はOECDの真ん中辺り。低い方から並べると、アメリカ→オランダ→ドイツです。
エンゲル係数が高い=残念という発想は、私の学校の同期生を見ていても分かります。
彼らは、しばしば、こう言うのです。
オレも早く「ちんや」に行ける身分に成りたいよ!
そういう彼らは慶應義塾を卒業して、超一流と言われる会社に入っているわけですから、入社した時点で、そうした「身分」に成っているのですが、そう言います。
この発言が、私は長年不思議でなりませんでした。
当分オタクの店には行かないよ!という意味ですから、言われてあまり愉快ではありませんよね、当然。不思議でなりませんでした。
しかし、最近真意が分かってきました。
彼らのエンゲル係数が低いのです。食費などに金を使わず、お子さんの教育費・書籍代とか、趣味の出費に金を使っているのです。
ごくたまに記念日などに外食費を張り込むこともありますが、その日に「ちんや」以外の店に行ってしまえば、結局、当分「ちんや」に行かない、という結果になります。
本人はすき焼きを食べたくても、奥方がイタリアンに行きたい!と言えば、そうなります。
だから、ごくたまに外食するのではなく、教育費・書籍代・趣味の出費にさんざん金を使い、その上で年がら年中外食するような身分に成って、それで初めて「ちんや」が視野に入って来るのですが、今の所はそこまでには成っていないらしく、そういう次第で彼らは、
「ちんや」に行ける身分に成りたいよ!
と言うのです。
勿論、弊ブログの読者の方ならお分かりと思いますが、「ちんや」に行く、という行為は、料理を食べる、というだけの行為ではなく、その他の価値を消費する行為=例えば明治維新以来の日本の歩みに思いを馳せる時間を持つ、という行為でもあります。
ですので食費としてではなく、教育費・趣味の出費として捉えていただくと有り難いのですが、私の発信不足で、現状はまだまだのようです。
ここが頑張り所と思います。
え? ところで住吉家のエンゲル係数はどうなんだ、って?
そりゃあ、勿論ゴリラ並みですよ。
追伸①
NHK総合テレビ『月刊やさい通信』に出演します。
※なぜ、すき焼きにシュンギクを入れるのか?
※すき焼におけるシュンギクの役割
という内容です。是非ご覧ください。
11月24日(日)朝6:15~6:45
11月28日(木)昼12:20~12:43(短縮版)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は370人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.346日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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