着物レンタル

最近、浅草の着物レンタル業者さんに感心させられています。コロナで外国人がいなくなっても、生き残っているからです。

かつて利用客は外国人ばかりでしたが、客層を日本人に切り替えることが出来たようです。日本人の若い女性が着物で自撮りしている様子を最近よく見かけます。

が、そうなると逆に、

・着物の質感がチープ

・色づかいが派手過ぎる

・季節感がおかしい=秋なのに春の柄を着ている

・(来ている人の)歩き方が変

といったことが以前より気になります。外国人相手だから仕方ないよと、これまで言われてきましたが、日本人相手となると、そうも言えなくなります。

日本人相手になることで、内容が少しでも本格的になってくれたら嬉しいです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.917本目の投稿でした。日頃のご愛読に心より御礼申し上げます。

今後は3.939本を目指して頑張って参ります(笑)

エレベーターの日

11月10日は「エレベーターの日」だったそうです。

そして、その由来は浅草に関係がありました。

1890年11月10日に日本初の電動式エレベーターが浅草の「凌雲閣」に設置・公開されたことにちなんでいます。(一社)日本エレベーター協会が、そう制定したそうです。

「凌雲閣(りょううんかく)」は通称「十二階」。当時日本一の展望塔でした。ヒットアニメ「鬼滅の刃」の浅草のシーンにも出てきますね。関東大震災で倒壊するまで帝都随一の観光名所でした。

が、そのエレベーターの調子は良くなかったようです。

開業当日より故障が頻発。翌年には使用中止になり→訴訟沙汰となったようです。日本エレベーター協会のサイトには、その辺りは勿論詳しく書いてありませんが、有名な話しなので、浅草の人はかなりの確率で、この件を知っています。

この件が有名になったのは、日本初の美人コンテスト「東京百美人」が開催されるキッカケが、このエレベーターだったからです。

エレベーターがない中で十二階までお客さんに階段を上がっていただくのは大変です。そこで階段の壁面に美人達の写真を貼り付けることにしたわけです。それが「百美人」。 皆さん、エレベーターに乗ったら、美人コンテストを連想しましょう、是非。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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聖地巡礼

天性「天邪鬼」なものですから、世間で「流行っている、流行っている」と言われると逆に関心をなくすのが私です。

大ヒット作「鬼滅の刃」についても、

フジテレビが放送したものを、何故他局が「流行っている、流行っている」と言うのか?!プライドは無いのか?!

というのが私の感想でしたが、「聖地巡礼」が既に始まっているとなると、無関心というわけにいかなくなってきました。

鬼滅の刃」第7話『誘惑の血の匂り』では、炭治郎が鬼舞辻無惨と東京府浅草で遭遇します。

なんと、浅草は「鬼滅」の聖地なんだそうです。

時代は大正時代で、描かれているのは浅草公園六区が多くて、あの辺りの町並みは随分変化しているので、浅草の歴史や当時の景観について、ある程度予備知識がないと「これが浅草?」という感じかもしれません。ネットでは、

「ふと思ったけど 鬼滅の刃で浅草出てくるやん あれどの辺なんだろ 雷門の辺りかなぁ」

とつぶやく方もいましたが、高い塔や池は雷門の辺りじゃないですよ。

当時の浅草のシンボルは雷門や仲見世より、六区の凌雲閣(=塔)と瓢箪池でした。隣接して立地していて、高層建築と都市公園という組み合わせが帝都で人気ナンバーワンの景観だったのです。

その凌雲閣は関東大震災で倒壊、瓢箪池は戦後1951年に戦災瓦礫で埋めたてられましたから、今はないです。瓢箪池をリアルに見た方はもう70歳代後半でしょう。

でも巡礼の人は、もう来ているようです。ツイッターでも

「鬼滅の刃の聖地巡礼で一番行きやすいのは浅草じゃねえか!実際、今日着物の人ばっかだった!確実に鬼滅の刃の影響」というツイートが。

すき焼き屋に恩恵あるかなあ・・・

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都構想

「大阪都構想」が住民投票で否決となり、その理由について様々に解説されています。

その中で、大阪24区が合併で4区になることが嫌われたという説明がありました。大阪市民は「市愛」が強いので、それが亡くなるのはイヤだし、「区愛」も強いので、それが亡くなるのもイヤだ。

というワケでして、東京都台東区民の私としてはナルホドと思ってしまいました。もし今、

もし1947年に戻って浅草区と下谷区を合併して台東区にする→YESかNOかと聞かれたら、浅草区民のどのくらいが賛成するでしょうか。

台東区以外にも、東京の現在の区名の中には戦後のドサクサで合併・命名したものがあり、「無理繰り」なものがあります。例えば大田区。

この区名の由来は、太田さんが統治する区では勿論ないです。戦前の「大」森区と蒲「田」区を合体させて新造した地名で、無理繰りですよね。「蒲森区」にした方がまだマシだったと思います(笑)

赤坂には、どう探しても港がありませんが、「港区」に入っているのは、芝区、麻布区、赤坂区が合体して港区に成ったからです。

「台東区」というネーミングも全く馴染みがない中で制定されました。今でも浅草は墨田区だと思っている人がいます(本当です)

そのように造られた東京23区と比較すると、今の大阪の24区はエリアがグっと小さく、その分地元の方には身近な名前だと思います。感覚としては浅草区や下谷区に相当するのではないでしょうか。

その名前が亡くなるのはイヤだと思った人がいたとしても、まったく不思議ではないと思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.903本目の投稿でした。日頃のご愛読に心より御礼申し上げます。

今後は3.939本を目指して頑張って参ります(笑)

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締めの定番

弊ブログの11月1日号に書きました通り、河治和香先生の『ニッポンチ!』が単行本になり、その出版記念会が「駒形どぜう」さんで開催されましたが、そのおりに珍しいことがありました。

どぜう汁が、宴会が始まってすぐに出てきたのです。

どぜう汁には一番小さいどぜうが使われます。それとささがき牛蒡を江戸甘味噌の「ちくま味噌」に入れてあるのがどぜう汁ですが、

「丸鍋で始まりどぜう汁で締める、これぞ駒形の定番」

とされています。どぜう汁をすすりながら、白いご飯を食べるのが、締めのお約束です。

だから通常はすぐに出てくることはないのですが、この日の宴会はコロナ下の宴会です。和香先生と駒形のご主人は事前にPCR検査を受けたとか。短時間で食べて、早めに宴会を終えないといけません。

で、どぜう汁が、宴会が始まってすぐに出てきたのです。まだ丸鍋に着手したばかりです。その瞬間私は、

えー?! もう汁が出て来るの!せわしないなあ・・・

と思ってしまいましたが、飲んでみて、

これも悪くないかも!

と思いました。

どぜう汁は通常、宴会の終盤に出ますから、その時点でこちらは満腹しています。食欲が満たされた状態で汁を飲まないといけないですが、この日は未だ食べる気満々の時点で出て来ました。

食して、

旨いです。

宴席に「ちくま味噌」のご主人が参加しているせいか、いつもより濃いような・・・

実に旨いので、おかわりしてしまいました。

コロナがなければ、この体験はなかったかもしれません。

追伸、11月3日は火曜日ですが、祝日に当たりましたので、「ちんや」は営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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今後は3.939本を目指して頑張って参ります(笑)

原型

河治和香先生の『ニッポンチ!』が単行本になりました。

出版記念会が「駒形どぜう」さんで開催され、お招きいただいたので、久しぶりにどじょう鍋を堪能しました。

食べるにつけ毎回思うことは、それにしても、どじょう鍋は牛鍋と比べて原型を留めいている鍋だなあ、ということです。

牛鍋も最初は肉とネギだけでしたが、だいぶ具材が増え、名前まで変わってしまいました。

黒川伊保子先生が書いておられる通り、GYの音は人に良い感じを与えません。「ギャオス」「キングギドラ」などのウルトラマンシリーズの怪獣の名は、その効果を逆利用して命名しています。「GYU鍋」では高級な感じにならないので、改名したのです。

が、どじょう鍋は、名はもちろん形態もさほど変わっておらず、何故だろう?と毎回気になります。

理由は、ごめんなさい、わかりません。おそらく、

一方の牛鍋は、高級化するにつれ、見栄えを良くする必要があったのだろうと想像します。肉のブランド化が始まって値段が高くなり、すき焼きが「ハレ」の日の「お御馳走」という位置づけになって行く一方、どじょうは庶民の栄養源という形態を守って今日に至ります。

その間のお店の努力には感服する他ありませんが、純粋に食べ物として考えると、

野菜が少ないなあ・・・

という不満があります。コロナの渡世ですから、免疫力向上のために繊維質を摂って町内環境を良くする、いや間違えた、腸内環境を良くする必要がありますが、どじょう鍋はネギだけなので、私は今回無理やり店で生野菜を食べてから出陣しました。

それでも勿論、どじょう鍋が美味しかったことをご報告いたします。

河治和香(著)

『ニッポンチ! 国芳一門明治浮世絵草紙』

ISBN9784093865968

小学館刊行

皆様もご購読を。

追伸、11月3日は火曜日ですが、祝日に当たりましたので、「ちんや」は営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.901本目の投稿でした。日頃のご愛読に心より御礼申し上げます。

今後は3.939本を目指して頑張って参ります(笑)

一堂

「浅草地区の宿泊、体験、飲食の事業者が一堂に会し、現状の課題や対策について協議する」という会議が開かれましたので参加しました。

主な議題は、

「宿泊・体験・飲食をセットにした旅行商品を造成する」

「その旅行商品の周知方法を検討する」ということでした。

昨今「goto」により旅行業は少し復活してきたと聞きます。家族だけで温泉旅館に行き、その旅館の中でのんびりするのなら、感染リスクはかなり低いですからね。感染を怖がっているのは、むしろ旅館のスタッフさんの方でしょう。

が、浅草観光となると、同じ観光でもかなり話しが違います。街を歩くことや、街中の飲食店に入ることが、どうしても観光の主眼になるわけで、そうなると安心し切れないお客様がまだまだ多いと思います。

東京の旅館は今でも稼働が悪く、その中でも浅草の旅館はさらに稼働が悪いとか。浅草の苦境はまだまだ終わらなそうです。

追伸、11月3日は火曜日ですが、祝日に当たりましたので、「ちんや」は営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.899本目の投稿でした。引き続きご愛読を。3.900日まで後1日です。

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

撤退

近所のラーメン屋さんが「撤退」と決まり、什器リサイクルの業者が冷蔵庫などを運び出して行きました。

ウチの近所に進出してきて何年だったのでしょうか、数年はやっていらしたと思います。

チェーン展開のお店でしたので、地元関係に熱心とはいいがたく、私も個人的な面識はまったくなかったのですが、緊急事態中に店長らしき人から、初めて話しかけられました。

当時「ちんや」の肉の売店では医療従事者応援割引(半額セール)をやっていたのですが、店長氏はそれに気づいたようでした。そして、店先を掃除にしている私に、

ウチの妹が看護師なんです。いいセールですね。妹も割引してもらえますか。

はい、もちろんです。是非是非。

と会話してから半年。

夏が過ぎてからはクローズしている日が多かったので気になっていたのですが、ついに撤退が決まったようです。

ようやく話せたのにお別れですか。悲しいね。

お元気にお暮し下さいますように。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.898本目の投稿でした。引き続きご愛読を。3.900日まで後2日です。

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記念写真コール

「あさくさ食たび」に出演させていただきました。

「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもので、浅草の店主たちが連続して出ています。

「食たび」の特徴は、もう一点あります。必要な経費をクラウドファンディングで調達した点です。コロナで苦戦する浅草の料理屋を救え!ということで、CFによる資金調達は好調だったと聞きます。在り難いことですね。

で、話した内容ですが、それは、まあ、いつもの私の話しです。

・「ちんや」の「ちん」って何?なぜ浅草にあるの?

・「適サシ肉」って、他の肉とどこがどう違うの?

・結局おいしい肉って、どういう肉?

といった辺りですから、弊ブログの読者の皆さんには新しい話しではないですが、こういう機会に新しい方とご縁が出来れば嬉しいことです。

最後は、パソコンのZOOMの画面で皆さんと記念写真。コールは、

しょ・く・た・び!

す・き・や・き!

にしたいところでしたが、今回は遠慮しました。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.895目の投稿でした。引き続きご愛読を。

リハーサル

10月26日の「あさくさ食たび」に出演させていただくことになり、昨日はそのリハーサルの日でした。

「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもの。浅草の料理屋の店主が連続して出ています。

私の前の講師は「駒形どぜう」のご主人でしたが、いつも以上に絶好調のトーク。司会の「ゆいろ」ユリさんの相槌が上手いので実に滑らか。

滑らか過ぎて、聞き取れないのでは?と心配になるくらいでした。人がご機嫌に話している様を視るのは悪くないものです。

で、私の番ですが、肉の具体的な話しは、コ難しんですよね。滑らかというわけに行きません。

不飽和脂肪酸とか、脂の融点とか、個体識別番号とか、

私の場合は、相槌はむしろ、

ん、んん?

ええっと、ちょっと、わかんないんですけど・・・

といったリアクションを入れていただくことにしました。

内容がコ難しいのに、司会がサラサラと進んだら、視聴者の方は置いて行かれたと思ってしまいますからね。

さて、どうなりますやら。

視聴ご希望の方は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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