ぼたん鍋

スポーツ選手でもノーベル賞学者でも、日本では有名になると食生活について、あれこれ取材されてしまうようです。本業よりそっちが目立つことさえ。
ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんは「大好きなビールとすき焼きでお祝い」ということでした。
全英女子オープンで勝って一躍有名になった渋野日向子さんの場合、当初「よっちゃん食品工業」の駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」の愛好者として知られましたが、いのししのすき焼きを召し上がることも判明しました。
ツアー「TOTOジャパンクラシック」の二日目を終えた後のインタビューで
「いのししはやっぱり、すき焼きにした方がおいしい。」
と答えていたからです。いのししは、
「岡山の実家の近所に出るんですけど。あ、食べるのはそれじゃないですよ!もらいものをです」とも。
どうせなら「ぼたん鍋」と言っていただくと粋だったんですけどねえ、渋子さん。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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温泉もやし2019

「変わりザク」のメニューとして、また「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。ほとんど恒例になりました。
このもやしは、もやしを栽培する土の周囲に温泉を循環させ、その熱を利用して育てるもやしです。だから「温泉もやし」なんです。
その歴史は大変古く、なんと、津軽藩三代藩主・津軽信義侯の頃から、少なくとも300年以上、大鰐(おおわに)の特産品として、町民はもちろん青森県人なら皆知っている特産品であり続けて来た、と聞いています。
しかし、実は近年生産者が5軒まで減ってしまいました。そこで地元では協議会を設立し、これまで栽培技術を一子相伝で伝えてきたのを改めて生産の復活を目指しておられます。
その他にも、まだまだ特徴がありまして、
・非常に珍しい土耕栽培(他のもやしは水耕栽培)
・無農薬、無化学肥料栽培
・豆の種類は、門外不出の「小八豆」 
そういう次第で、値段も結構な良いお値段なのですが、「ちんや」では数年前の冬からメニューに採り入れています。
既に「ちんや」の冬の名物と言って良いと思います。
お客様の反響も悪くなく、高いお値段にも御理解を示して下さる方が多かったように思います。
で、今年も「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。
これを、すき焼きに入れていただきます。
とにかく、びっくりするほど立派です!
とにかく、一度お試しいただいたいと思います。

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芸者コーヒー

「浅草おどり」の会場で「浅草芸者コーヒー」なるコーヒーを買い求め、飲んでみました。結構なコーヒーでした。
「浅草芸者コーヒー」は今回の催事に合わせて発売された浅草花街グッズの1点です。意欲的な試みと思います。
が、コーヒーに詳しい方にとっては、このネーミングは「鉄板の笑える」ネーミングのようです。
皆さん、ここで試しに「ゲイシャ」「コーヒー」と検索してみて下さい。Wikipediaに
ゲイシャ(コーヒー)
という項目が出て来ます。何故わざわざ(コーヒー)が付けられているのでしょう?引用しますと、
「ゲイシャ(英: Geisha)は、コーヒーの最高級品種(スペシャルティ・コーヒー)のひとつであり、市場に現れたのは21世紀になってからと歴史は浅いが、世界で最も高価なコーヒー種と言われる。“ゲイシャ”という名は、エチオピアにある原産地の村名(ゲシャ村)に由来し、日本の芸者とは関係ない。」
つまりコーヒーに詳しい人にとって、
浅草ゲイシャ・コーヒーは
浅草マツザカ・ビーフ
浅草ウオヌマ・ライス
のような感じに聞こえるという次第です。面白いですね。
もっとも完全に同じではないです。
ゲイシャは特定のコーヒー豆の種類の名前でもあります。その種が発見されたのがゲシャ村だというので、そういう名前になっているのですが、マツザカ種、ウオヌマ種という特定の種があるわけではないので、完全に同じではないですね。土地の名前が種の名前にもなっている九条葱の方が近いかもです。
「浅草芸者コーヒー」どうぞ、ご贔屓に。

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それぞれの飲み方

11月2日の弊ブログに書きました通り、台東区役所が「したまちTAITO産業賞」を下さるというので、表彰式に出かけましたら、同時に「台東区江戸創業事業所顕彰」の顕彰式も行われていました。
顕彰された会社の中には合羽橋の「どぜう飯田屋」さんがありました。そして配布された「飯田屋」さんの資料の中で引用されていた一文が印象に残りました。
直木賞作家で食通の神吉拓郎さんの文が引用されているのですが、
「どぜう鍋を前にして猪口を傾けている人を見るのは楽しい。皆それぞれの飲み方があるようで、勤め人風、商店主風、職人風と、少しずつ趣が違う。胡坐のかきかた、徳利の持ちかた、猪口を口元へ運んでくる手付き、など、その様々な変化と個人差は、見ていて飽きない。絵になっているのである。」
へえ!の一語ですね。
そして自分がどぜう屋に行った時は、どんな風に見られているのか、すごく気になってきました。

追伸
話しは変わりますが、
「東京会館」和食総調理長・鈴木直登さんが
黄綬褒章を受章されました。誠にお芽出とうございます。
「すきや連」の熱心なメンバーの方で、今年9月30日の第31回例会でも大変お世話になりましたので、個人的にとても嬉しいです。ますますのご活躍を祈念致します。

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上海蟹

三田の上海料理の「中国飯店」さんをお訪ねしました。国際日本レストラン協会の研修会でした。
お訪ねする前にホームページを拝見しましたら、
「過ごした時間が記憶に残るレストラン」
と書いてありました。
「ちんや」は「心に残る思い出を!」をキャッチコピーにしておりますから、親近感を覚えます。
「お客様の人生の中で、人生の思い出に刻まれるレストランであり続けたい…
そんな想いでお客様一人ひとりをおもしなししております。
その結果、誕生日や記念日、会社の大事な商談、結婚式等、
人生の大事な節目に多くのお客様に『中国飯店』をご利用頂いています。
今後も永く愛されるレストランを目指し、中国料理の可能性を追求していきます。」
実は、この文言が掲載されていたのは採用情報のコーナーでした。
これから働いてみようという方に、まず店の理念を提示するのは、大変良い方法だとおもいます。参考になりました。
名物の上海蟹はもちろん、鶏料理や豚料理も美味しかったです。ご馳走様でした。

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御食国

久しぶりに福井市の「開花亭」さんをお訪ねしました。
前回お訪ねしたのは、2017年3月に開催した第26回「すきや連」でしたが、「すきや連」はすき焼きの会ですから、この時はすき焼きをいただきました。
常連さんの「たまには和食ばかりでなくて、すき焼きも食べたいなあー」というリクエストに応えて出していたすき焼き、つまり裏メニューで大々的に宴会をしてしまったのでした。地元の生産者の方や県庁農政部の人も見えて大盛況でした。
が、「開花亭」さんは本来日本料理屋さんですから、今回は日本料理でした。
すき焼きも結構でしたが、「御食国(みけつくに)」と称されるほど山海の食材が豊富な土地では、やはり和食が良いですね。
建物も素晴らしいです。昭和20年代の建物だとかですが、平成19年に国指定登録有形文化財となり、平成22年にはAPEC首席代表歓迎晩餐会場になったとか。
誠に結構でした。ご馳走様でした。

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かんこう

「かんこうする」という言葉を学びました。
これは名古屋弁ですが、標準語で「勘考する(考え、思考をめぐらす)」と「敢行する(押し切って行う)」の、両方の意味をも含ませて使うのだとか。
例えば「この件をよぉかんこうしといてちょ」とか。
この言葉が出てきたのは、名古屋の豆菓子の「豆福」さんの創業80周年イベントの中ででした。80年を記念して、「豆福」会長・福谷正男さんがお好きだという落語会が盛大に開催され、落語も勿論面白かったのですが、会長が80年を振り返る挨拶の中で、創業者で先代の福谷正敏さんが「かんこう」した話しが出てきました。
「豆福」さんは戦中に創業、そして戦後、甘いものに飢えていた日本人はあらそって菓子を食べ、豆菓子も作れば売れる時代があったそうです。
しかしやがて、日本の国情は良くなってきて、作ればなんでも売れる時代ではなくなりました。
で、そうした状況を正敏さんが「かんこう」して作ったのが、「山海豆」でした。「山海豆」は、昆布と椎茸から引いたダシで大豆を調味、有明海苔で丁寧に手巻きした豆菓子です。山と海、生まれの異なる素材がひとつになった山海豆は、当時高級感があり、デパートなどで進物に売れてヒット商品になったそうです。
やがて「豆福」さんは製造だけでなく販売部門も設立、デパートや中部国際空港にも出店。伊勢志摩サミットでは記念品に採用され、パッケージデザインの分野でも賞を獲るなど御発展です。
「かんこう」がスタートとなって成功なさったのですねえ。
80年記念会も盛大で結構でした。誠にお芽出とうございました。

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元祖?

が、元祖鰻すき焼き だって?!
私は毎日ネットのニュースサイトに「すき焼き」と入れて検索していますが、ある日、そういう料理を提供する店が名古屋の錦に開店したというニュースを見つけて驚きました。ネタ元は「中部経済新聞」さん。
説明は、
「珍しいうなぎ料理を提供する店がお目見えし、話題となっている。」
「うなぎを使ったすき焼きやチャーハンなど、ひと味変わったメニューをそろえる。」
「うなぎは地元三河一色産を使用。うなぎそのもののおいしさと目新しさが楽しめ、経営者らに人気を集めている。」だけ。
その記事に付けられている画像を見ると、加熱済みの鰻のブツ切りが土鍋にテンコ盛りにされています。全体の半分ほどを鰻が占め、しいたけ、エリンギと、小松菜らしき葉が見えます。お値段は飲み放題付きで8.000円だとか。
データがそれだけなので、ここで突っ込んだことは申せませんが、これが「元祖」と言えるかは微妙と思います。滋賀県の郷土料理に鰻のすき焼きがあるからです。
主に湖北地方で食べられていますが、川魚や鶏を野菜と共にすき焼きにします。基本は家庭の食べ物ですが、旅館や民宿が提供している場合もあります。
ただし「すき焼き」とは呼ばず「じゅんじゅん」と言っています。近江牛の産地だけに「すき焼き」と呼ぶのは牛肉の方です。
そういうものがあるのに、錦の料理を「元祖鰻すき焼き」と言えるでしょうか。しかも開店したばかりなのに、お店のサイトでは「名物!」と宣伝しておいでです。
うーん。
どうも、わざわざ東京から行く気にはなれないので、お近くの方、レポート下さい。

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松茸すき焼き

チャレンジしてみました。
松茸すき焼き。
今月の「変わりザク」として出してみることにしました。
松茸の美味しい食べ方は色々あると思います。すき焼きがベストではないかもしれません。でも、和食っぽい食べ方は皆さん経験済みだと思うのです。体験としてすき焼きにトライしてみるのはいかがでしょうか。
私は毎日ネットのニュースサイトに「すき焼き」と入れて検索していますが、松茸の産地からのニュースには、頻繁に松茸すき焼きの件が出て来ます。産地の関係者の人達がすき焼きをするのです。12日の「長野日報」でも「諏訪地方を代表する産地の諏訪市湖南後山で松茸が採れ始めた。」「季節限定の松茸料理店「松茸山荘」で松茸を使ったすき焼きや茶わん蒸し、天ぷらなどが味わえる。」とか。
クックパッドでも「松茸」「すき焼き」のいうメニューは16種みつかります。
松茸は高いので、売れなかった場合に店としてのダメージがあり、それで使いづらいわけですが、食べてみたいという人は多いような気がします。
そういうわけでやってますので、是非お試しを。松茸すき焼き。

なお、これまでの「変わりザク」だった「九条葱」はご好評につき、売り切れまして、終了させていただきました。たくさんご注文いただき、ありがとうございました。

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大雨

葱屋さんから、今年の夏は栃木県の葱が雨でやられて状態があまり良くないと聞きました。
普段葱屋さんが良い物だけを仕入れて持って来て下さるので、私達は、良くない方の物にはあまり接せずにいます。例年なら、その地方の物が入っている時期に、他の地方の物が入った時に、おや!と思う程度です。
で、ですが、今年は栃木県は雨が多かったのでしょうか?
ということが調べられるのです。今どきは。
「防災とちぎ」という栃木県がやっているサイトを開けると、
令和元(2019)年08月21日大雨による被害
令和元(2019)年08月15日台風10号による被害
令和元(2019)年8月10日大雨による被害
令和元(2019)年08月09日突風による被害
令和元(2019)年8月9日大雨による被害
令和元(2019)年8月8日大雨 による被害
令和元(2019)年08月01日大雨による被害
令和元(2019)年07月30日大雨による被害
令和元(2019)年07月28日大雨による被害
令和元(2019)年07月27日佐野市における突風
令和元(2019)年07月25日大雨による被害
令和元(2019)年07月24日大雨による被害
令和元(2019)年07月23日大雨による被害
令和元(2019)年07月20日大雨による被害
令和元(2019)年07月04日大雨による被害
令和元(2019)年06月21日大雨による被害
令和元(2019)年06月18日大雨による被害
それぞれについて、人的被害、住家被害、河川の状況、土砂崩れ等、道路(通行止め等)の状況、鉄道の状況、ライフラインの状況が報告されています。
栃木の豪雨と言うと、鬼怒川が決壊した2015年9月を思い出します。今年はあれほどではないですが、規模が小さめの大雨はあったことが分かります。
天気相手の農業は、つくづく大変だなあと思います。

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