銅メダル

先日の、このブログに「オリンピックは気の毒で視ていられない」と書きましたが、

メダルを獲得した選手が喜ぶ様子を視るのが嫌いなわけでは勿論ありません。

ましてや、すき焼きが好きな選手となれば。

報道によりますと、

「ソチ五輪スノーボード男子ハーフパイプで銅メダルを獲得した平岡卓が大阪・天王寺区の上宮高に凱旋した。中学生を含む全校生徒、教職員ら約3000人に喜びを報告した。」

「平岡は首からメダルをさげ、体育館に登場。「いつも通っている高校にメダルを持って帰ってこられてうれしい。今回はいろんな人に応援してもらって自分の力になった」と感謝した。」

「帰国した15日に奈良・御所市の実家で、家族はすき焼きを用意。母・浩美さん(52)は「近所のお肉屋さんがいいお肉を持ってきてくれて。『これはヤバイ! うまい!』ってたくさん食べてました」と笑った。

ほお、ご実家は奈良県の御所市ですか。もっと北の方と思いこんでいましたが、関西でしたか。

すき焼きも関西風なんでしょうか。

奈良県の牛と言うと、東部の三重県境に近い辺りに生産者がいますが、御所は逆の西部ですね。どんな牛を食べたのでしょう。

ご存知の方は、お知らせ下さい。

追伸、

インターネットラジオ局CROSSWAVE☆SENJUに出演します。

2/24(月曜日)14:00~14:50、こちらのURLで法曹です、イヤ、放送です。

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結婚披露宴

今日、浅草の「どぜう飯田屋」のお嬢さんと、銀座の寿司の名店「久兵衛」のご子息の結婚披露宴があります。美味しく華やかな会になりそうで、今から楽しみです。

さて、よく結婚式で聞くセリフに、

二人で生きると苦しみは半分になり、喜びは倍以上になる、

と申しますが、これは当家には該当しません。

喜びは倍以上ではなく、たいてい半分位になります。

私が喜んでいる日にウチのヨメは大抵御機嫌が悪いですからです。

先日国際観光日本レストラン協会から「協会功労者会長表彰」をいただきましたが、その日も御機嫌が悪く往生しました。

表彰を受けるには協会の総会に出席するため、店を留守にしないといけませんが、そういう日に限って、テレビの撮影が入ったりするからです。

この撮影も「自分が不在だから」といったんお断りしたのですが、「御主人がいなくても何とか出来る」し、タレントさんの都合がこの日しか合わないということで、お請けしました。

撮影があるからと言って普通の営業を休むわけではなく、営業しながらの対応です。

私が外の活動で留守の日に、重要な御客様が見えたりすることもあります。

留守を任されてストレスがかかり⇒御機嫌が悪化⇒喜び合えない~喜びは半分になる、という展開です。

これが当家の日常ですが、そういうタイプの家って浅草には結構あります。

しかしです、これから結婚しようと言う新郎さんに申しますが、こういう場合、その場の感情で、

オレの目出度い日が台無しだ!

と叫んではいけません。

「台無し」は言い過ぎです。あなたが成し遂げた良いことは色褪せないのです。客観的に価値があります。

たしかに当日はコミュニケーションが上手くとれないかもしれません。

留守を守ってくれたことへの感謝の気持ちを言おうとしても、なにしろ機嫌が悪いと上手く行きません。

しかし2~3日たって落ち着いた頃なら、上手く言えるかもしれませんから、新郎さん、是非そうしましょう。

当日は夜の巷に繰り出すことをお勧めします。

夜の姐さん達は無邪気にチヤホヤしてくれますから、こちらも無邪気に楽しめば良いのです。そう、男を褒めそやすことにこそ、あのビジネスの本質的ヴァリューが在ると申せますが、それは今日はさて置きまして話しを戻しますが、

夫婦に感情の行き違いは必ず在ります。

しかし、自分のパートナーに成ってくれそうな女性が目の前にいたら、迷わず球根しましょう、いや、求婚しましょう。

二人で店を守る、そういう夫婦に幸あらんことを。

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お取り寄せ特集号

雑誌『BRUTUS』に載せていただきました。

『BRUTUS』恒例のお取り寄せ特集の号で、

「4年半ぶりに登場。お馴染み松任谷正隆・秋元康・酒井順子・佐藤可士和の“四天王”が、16ジャンル192品目を徹底審査! 他にも最強の卵かけごはん、ゆるキャラが薦める地方生鮮食材、人気店のシェフ秘蔵の調味料、冬を彩る絶品鍋BOOKと決定版の一冊です。」

という触れ込みです。

で、「ちんや」が出ていますのは、「ごはんの友」の部分。

そこに「ちんや」の登録商標の牛脂「牛ゅっとハート」が出ています。

何故「ちんや」が「ごはんの友」に出ているか、不思議でしょうが、

今回は、割り下と一緒に「牛ゅっとハート」をごはんに載せ、融けたら⇒かき交ぜて食べる、という企画なのです。

これは『BRUTUS』の編集さんのアイデイアで、台湾や香港などでは、ごはんに脂と調味料を載せて食べるのが人気なのだとか。

私の好みでは、さらに卵をかけた方がベターで、またどうしても「ちんや」の割り下は肉に合わせて甘いので、少し塩味=例えば醤油を足すのが良いと思います。

まあ、「牛ゅっとハート」の本来の趣旨とはチト離れますけどね。

「牛ゅっとハート」も割り下も、この店の中で作っている自家製と表記していただいたので、そこは宣伝になり在り難いことでした。

よろしかったら、お試し下さい。

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成敗

サムラゴーチ氏のコンサートやCDについて詐欺罪で訴えることは難しい、弁護士の先生が、そうテレビで解説していました。

理由は、「相当程度高品質」な音楽を提供した事実があるから。

けっ。

私には詭弁にしか聞こえませんね。

これを裁けない日本の詐欺罪って、いったい何なんでしょうか。

そう言えば、

九条葱じゃないのに、「九条葱」として売った者や、

成型肉なのに、さも精肉のように売った者も詐欺には問われませんでした。

せいぜい景品表示法違反で措置命令を食らっただけですよね。実にスイートです。

法務当局の本音は分かっています。

音楽だの料理だの、そもそもテキトーなものをイチイチ検挙していたら、検察官が何人いても足りないよ。オレ達は、もっとスゴいもの=政治家とか官僚とか大物を殺りたいんだよね!

はああ?

その「大物」を殺ろうとして、最近はしくじってばかりだった思いますけどね。村木厚子次官とか、石川知裕議員とか。

失礼ながら、そもそもヘナチョコな功名心で動いておいでなんじゃないですかね。

国民の芯からの望みを体現しよう=「騙されて悔しい。誰かが悪者を成敗して欲しい」という望みに副おうと思えば、もっと違う動きになると思いますけどね。

この辺から話しは拡がりますが、だいだい日本は、高潔な商ん人の国です。

「信用第一」と昔の人は呪文のように唱えましたが、いつの間にか、「騙した者勝ち」の国に成ってしまいました。

国民の側が劣化して、味も音楽も分からなくなったという事実もありましょうが、裁く側の熱意も下がっているのでは?と私は感じます。

当然ですが、人を騙して儲けてはいけません。

正直者が馬鹿を見ない国にしないといけませんよね。

悪者を成敗してくれるのは、「暴れん坊将軍」だけなんでしょうか。

あの時代劇が、今でも繰り返し再放送されている背景を軽視してはいけないと思うんですけどね。

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CROSSWAVE☆SENJU

ラジオのトーク番組に出て欲しいと頼まれました。

依頼主は、このブログの2/3号で紹介しました「愚直経営」の社長・渡井さんです。

渡井さんは素晴らしい経営者であるだけでなく、ラジオのパーソナリティもなさっているのです。

「千住から世界に配信する!」インターネットラジオ局CROSSWAVE☆SENJUに毎週出演なさっているのです。スゴいです。

ネタも2種類あって、隔週で違う内容をやっています。

「千住魚河岸チャンネル」=足立市場の旬の食材やお店を、もとちゃん・あっちゃんと3人で紹介するコーナー

「ビジネスチャンネル~この人に聞きたい~」=渡井さんと親交のある社長をお呼びして経営者の考えをトークするコーナー

どちらも、お人柄が出ている優しいトークで好評とか。

私が出るのは「この人に聞きたい」の方で、実に恐縮なことです。

で、当然ながら打ち合わせは「千住で」ということになり、久しぶりに千住へ出かけました。

千住の葱の市場に行くことはありますが、それは朝の話しで夜の千住は久しぶりです。

いざ、渡井さん御推薦の御店へ。駅の近くではあるものの、「今そこに在る昭和」みたいな一角に、その御店は在りました。

おお、日本酒の品揃えがスゴいですね。

で、結局、

いやあ、飲んじゃいました。

打ち合わせはどこへやら、途中から話しは四方山話しに。

ああ、マズいなあ。

放送はもう来週なのに。

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オリンピックの魔物

私はオリンピックが好きではありません。

え? 国民がテレビに夢中で料理屋に行かないから、そういうことを言うんだろうって?

ええ、まあ、そういう事情も在ることは在りますが、正確に申しますと、オリンピックが嫌いというより、煽りたて騒ぐメデイアが嫌いです。

その騒ぎが重圧となって選手に悪影響を与え、実力以下の成績に終わる=所謂「オリンピックに棲む魔物」という現象が起きますが、彼らのせいです。

だから「嫌い」というより、選手の皆さんが「気の毒で視ていられない」というのが的確な表現です。

古くはマラソンの円谷幸吉さんの自殺。

最近では、リレハンメルの「世紀の失速ジャンプ」の原田雅彦選手が酷い嫌がらせを受け続けた事件。

そういう話しが、とてもとてもイヤです。

最近妙に「団体競技」を新造する傾向は特にイヤです。

国家の威信は、出場する全選手が均等に負えば良いのに、「団体」を造ることで、その競技に出る数人の選手に威信を背負わせ、「魔物」度を上げて苦しめ悩ませ、メデイアはそこを盛んに放送しています。私は視ておられません。

ここから話しは少しズレますが、所謂「老舗」店の経営者に対するメデイアの態度も、オリンピックとまったく同じです。

彼らはインタビューなどで、ことさら「代を継ぐ重圧」について聞いてきます。重圧を受けて人様が悩み苦しむ様子こそ、彼らにとって最良のコンテンツだからです。

私は毎回イラっとしますが、その気持ちを抑えて、オリンピアンのように回答します。

「重圧を楽しめる経営者が勝てる経営者だ」と。

はい、皆さん、すぐにお分かりでしょうが、これは内村航平選手のパクリです。

想像していただきたいのですが、経営者にとって日々のストレスは、御約束です。

主なるストレスの源泉は「老舗」ということで、お客様の期待度が、そもそも高いことです。

その「老舗」の経営者であるところの私のメンツが、なんらかの不具合で潰れることなど、日常茶飯事ですが、では、そのたびに怒って担当者を叱責した方が良いのでしょうか。

ウチのスタッフは「老舗」経営者などに成った経験はありませんから、そのメンツなるものを体感したことはないですね。だから、私がイラついていても、意味が分からないでしょう。

叱責されても訳が分からず、

私は社長に嫌われている!

としか思わないことでしょう。その様子を見て、本人以外も仕事を怖がるようになり、楽しめなくなります。

叱責⇒辞職⇒募集⇒採用⇒叱責⇒辞職⇒募集⇒採用⇒叱責

というサイクルを繰り返して、結果経営に大きなダメージを与えることに比べれば、私の「老舗」のメンツなどは小さいことであることが、すぐ分かります。

そう、だから経営者は上村愛子選手や髙梨沙羅選手を参考にした方が良いと思います。

・・・と、ここにあえて書いて公表することで、私も自分をコントロールしようと試みています。ハッキリ申しまして、日々イライラしっ放しですからね。

ソチにお出になる選手の皆さんも、願わくば、重圧を楽しんでいただきたいと思いますが、それはなかなか難しいかもしれません。選手は若いですからね。

失敗するシーンを視たくないから、私は観戦しません。今回も魔物にとり憑かれる選手が多いことでしょう。

ああ、ソチよ、

そちもワルよのお。

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中吊り広告

寿司屋の広告かと思ったら、歯医者の広告でした。

ある日地下鉄に乗り、ぼんやり周囲を眺めていますと、

綺麗に盛られた寿司の写真と、握っている職人さんの腕の写真が目に飛び込んで来ました。

で、当然寿司屋の広告かと思ったのですが、横に付けられている文章は会話形式で、

大将:たしか硬いのは苦手でしたよね。

お客:大丈夫!インプラントにしたら美味しく食べられるようになりましてね。烏賊とアワビをお願いします。

大将:へい、喜んで。

・・・大将が「喜んで」と言うかは微妙と思いますが、この広告がインプラントの広告であることは分かりました。

肝心のインプラントについては、

大学病院の経験豊富な専門医が担当します、というだけで、後はWEBをご覧ください、という次第です。

自分が広告主の立場になると自社製品と他社製品の違いや優位性を、こと細かくPRしたくなるのが人情ですが、この広告は違います。

他者との競争より、むしろインプラントの効能そのものを訴えています。その効能として訴えているのが「寿司が美味しい」なわけです。

インプラントすることを既に決めてしまって、医者を比較検討中の客を対象にはしておらず、するかしないか迷っている状況の人を、自分の所へ誘導することを主眼に置いているわけですね。

この広告が、競争よりパイの拡大を目指している点、そこを私は高く買いたいと思います。

座蒲団1枚。

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すみだ美人

東京商工会議所の台東支部=墨田支部の交流会が弊店でありました。

両支部の会長はじめ御歴々が見えるので、私はこの御席に、どういう御酒をお出しするか、考えないといけませんでした。で、色々思案しておりましたら、「すみだ美人」という名前の御酒が在ることを思い出しました。

「東都のれん会」で御一緒する、東京神田の蔵元「豊島屋本店」さんの御酒で、「料理王国100選 2014」にも入っている御酒です。

東京を感じさせるスタイリッシュなデザインで、スカイツリーをあしらった全面ブルーの瓶に入っています。日本酒の瓶で、文字通り「真っ青」は大胆ですよね。

しかし、かと言って、デザインだけがカッコ良いわけではないです。広島県産の酒米「八反錦」を用いた、さわやかな味と香りの純米吟醸酒です。

よし、これで行こう!

と決めましたのは墨田区から日本酒通の方が見えるからでした。

出席者リストを支部の事務局からいただきましたら、

あ、久米さんも見えるんだ!

久米繊維の久米さんは墨田支部最年少の副会長さんですが、「日本酒Tシャツ」を製造しておられることでも知られています。

全国の蔵元さんに声をかけて、酒瓶などのデザインを借用してTシャツを作っておられます。しかも国産のオーガニック・コットン100%で。

私も何度かTシャツの展覧会を拝見させていただきました。

その「日本酒Tシャツ」つながりで、たしか久米さんは豊島屋さんとも知り合いだったはず。この御酒ならジャストだ!

と思いまして早速久米さんにメールしましたら、大変喜んで下さり、

「今夜は、すき焼きに専念しようと、クルマで出かけて、お酒はお断りしようと思っていましたが、そういういことなら話は別」

と車を会社に置いてお出かけ下さいました。

「ちんや」の店で、御酒が人と人をつなぐのは嬉しいことです。

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暴風雪~本当の寒気

飲食店の天敵と言えば、雪と選挙とオリンピックです。

今年の2月は、この3つが揃いぶみでしたから、弱りました。

特に2月8日の「暴風雪」の日は、予約のキャンセル続出で、実に弱りました。

この日は雪だけでなく風も強くて、

「雪くらいでキャンセルする積りは毛頭なく、行く気満々で家を出たのだけれど、途中から進むことが出来なくなって、家に戻って来ました。ごめんなさい。」

というお客様もおいででした。

しかし選挙関係者だけは元気で、ざんざん降る雪の中、マスゾエ候補とイシバ幹事長がやって来て、「ちんや」の前で、しきりと「元気アピール」をなさっていました。

そこまで無理しなくても良いのにねえ。

そんな中でしたが、なんだかんだ、120名様のお客様にお越しいただけました。

浅草に泊まってしまい、「街歩きが出来ないから食事を楽しみたい」という方はいるわけで、どんなに酷い降りの日でも、お客様がゼロになることはなく、在り難いことです。

お足元の悪い中お越しいただいた御礼に燗酒を「サービス」させていただきました。

問題なのはスタッフの通勤経路です。表通りはアーケードがありますが、通用口の在る裏通りはアーケードが無いので、雪かきはマストです。

路面が凍結して転倒されては労災ですから、「早め」が肝心です。

いやはや良い運動になりました。

除雪をする内夜6時半~の、最終の予約の御客様が食事を終えてお帰りになり、それと同時に閉店させていただきました。

・・・と「ちんや」の寒い一日は暮れたのですが、本当の寒気は翌日やってきました。翌朝のニュース番組の中に。

そのニュースでは、雪の中奮闘する宅配P△ZA業者を採り上げていました。

その業者は通常営業を敢行していて、外食を諦めた客から注文が殺到。遅配を責めるクレームの電話に謝る様子や、遅れを取り戻そうと急発進したカートが転倒する様子が放送されました。

あの暴風雪の中、あの安普請のカートで出て行くなんて!

おそらく、この業者の経営者は、

雪にも負けず営業する「元気な会社」「元気な社長」であることを投資家にPR出来て、ほくそ笑んでいたことでしょう。

まさに当世日本のリヴァイアサン「ブラック企業」ですな。

雪の日に遅配を責める客もまた「ブラック消費者」ですが、こちらの方は、ひょっとするとテレビ局による「やらせ」かもしれませんね。カートの転倒も「やらせ」かも。

人様の苦しむ様子こそ、テレビというメデイアの、最強のコンテンツですからね。

それはともあれ、その宅配P△ZA業者が営業していたのは事実です。

そして、そのような「ブラック企業」と、食事の提供という事業分野で、弊社が競合しているのも事実です。本当に背筋の芯から寒気がしました。

さて、皆さんが投資家なら、この会社をどう観ますか。

「元気な会社」なのか、「やがて従業員に離反されるであろう会社」か。ご検討あれ。

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ボケやすい人

編集者の知人が新刊本を出した、というので読んでみました。

『いくつになっても、脳は磨ける ~「アンチエイジング脳」読本 』という新書本です。

著者は築山節先生とおっしゃる脳神経の専門家で、1992年に脳疾患後の脳機能回復をはかる「高次脳機能外来」を開設された方とか。

専門医として数多くの患者と接してきた体験を基に「ボケないための脳の使い方」を解説するという御本です。

まず1点。「脳の回転数」が非常に大事なのだとか。

若年なのに「ものわすれ」がひどくなった、あるITプログラマーの患者さんがダメだったのは、終電まで会社に残って残業し、なおかつ家に帰ってからも自宅のパソコンで寝るまで仕事していたことでした。

「脳の回転数」は時間の期限を切った状態、つまり試験のような状態なら能率があがるのに、ダラダラやってはちっとも能率が上がりません。

脳に多少のストレスは悪くはないものの、このように延々と長時間ストレスをかけ続けてはダメ、と築山節先生は教えます。

私も定休日に仕事をすることが多いので気をつけたいです。

店が営業している日にできない仕事がどうしてもあるのですが、それをやる場合も、「時間の期限を切った状態」でやりたいものです。

さて「脳の回転数」の話しより、この御本の目次で目を引きますのは、

「高学歴で多忙な人ほど認知症になりやすい」という部分でしょうか。

築山先生によれば、脳の特定の分野ばかりを使っていると、その他の分野が衰えてしまうとかで、例えばレーガン・サッチャー・シラクといった指導者が晩年ボケてしまったのは、政治ばかりやっていて、身のまわりのこと一切を他人任せにしてしまったからだそうです。

政治に関わる脳だけ使うのはダメなのであって、政治家のように高学歴で仕事が忙しい人は、あえて雑用~犬の散歩とか、植木の水やりとか、食後の洗い物を自分でやる習慣にして⇒脳の色んな部分を使わないといけないのだそうです。

うーん。

あ、洗い物はしていますよ、少々。

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